結論|1つの予約で5連泊——無料になるのは最も安い夜
マリオットのポイント宿泊には、1件のご予約(1つの予約確認番号)でスタンダードまたはPointSaversアワードの5連泊を組むと、4泊分のポイントで5泊できる「4泊分で5泊滞在特典」があります(ボンヴォイ規約・2026年9月28日確認)。5泊目無料と呼ばれるこの特典の正式な位置づけは、ポイント予約に自動で乗る常設の割引ルールで、利用回数に上限の記載はありません。
押さえておきたいのは、レートが夜ごとに違う予約での挙動です。規約は「無料宿泊は、アワード交換による滞在のうち、ポイント交換レートが最も低い日に適用されます」と定めています。日程に高い夜が含まれていても、削られるのは常に最も安い1夜分なので、予約全体のポイント数からは最安の1泊分が差し引かれると覚えるのが正確です。ポイントの貯め方や予約チャネルの全体はマリオット予約ガイドのポイント宿泊のセクションに譲り、この記事では5泊目無料の条件と計算、適用外になるケースに絞って整理します。
条件を規約で整理——5つの要件
ボンヴォイ規約のセクション3.3.dを分解すると、適用要件は次の5つになります。
| 要件(公式規約の文言・2026-09-28確認) | 内容 |
|---|---|
| 予約の形 | 1件のご予約(1つの予約確認番号)であること。複数の予約に分けた連泊は適用外 |
| 対象のアワード | スタンダードポイント交換アワードまたはPointSaversアワード。FNA・キャッシュ+ポイントは対象外 |
| 連泊数・客室 | 5連泊。スタンダードルームのみでプレミアムルーム不可 |
| 適用のタイミング | 予約時。チェックイン後の適用は不可。特典の未使用部分の払い戻しもなし |
| 無料になる泊 | ポイントレートが最も低い夜(同率ならそのレートでの最初の1夜) |
実務上いちばん引っかかりやすいのが1つ目の「1つの予約確認番号」です。3泊+2泊のように予約を分けると、泊数の合計が5でも1滞在として扱われないため特典は付きません。ロングステージを組むなら、日程が確定した時点で1予約にまとめるのが前提になります。予約手段はポイント宿泊の3方式(ポイントのみ・キャッシュ+ポイント・PointSavers)のうち、「ポイントのみ」と「PointSavers」が対象で「キャッシュ+ポイント」は対象外です。手順の詳細はポイント宿泊の予約方法に整理してあります。
いくらお得か——計算例と「最安の夜が無料」のロジック
まずレートが一定のケースです。1泊80,000ポイントのホテルに5泊する場合、通常は400,000ポイント必要ですが、5泊目無料が適用されると320,000ポイント(4泊分)で5泊できる計算で、1ポイント当たりの宿泊価値が5÷4=1.25倍に底上げされます(マリオットポイントの価値計算の5泊目無料セクションと同じ枠組み・計算式の考え方参照)。
実際の予約では、日程によってポイントレートが動くケースがほとんどです。ここで「最安の夜が無料」のルールが効きます。たとえば5連泊のレートが次のような予約を考えます(説明用の仮の値です)。
| 夜 | 1泊目 | 2泊目 | 3泊目 | 4泊目 | 5泊目 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| レート | 65,000 | 60,000 | 70,000 | 65,000 | 60,000 | 320,000 |
この場合、最安の60,000ポイントの夜が2つありますが、規約どおりそのレートでの最初の1夜(2泊目)が無料になり、支払いは260,000ポイントです。高レートの夜を避ける日程調整ではなく、安い日を含めて5連泊を1予約にまとめること自体がこの特典の使い方になります。PointSaversの日程が混ざる場合は5連泊全体のポイントが下がるため、無料化の効果は絶対値で小さくなるものの、支払い総額としては最も小さくなります。
4泊で計画していた滞在を5泊に組み替える判断は、4泊と5泊の現金料金が大差ないホテル・日程で効果が大きくなります(あと1泊分のポイントで1泊増えるため)。逆に日程が延ばせないなら、無理に5泊にする必要はありません。5連泊が組めない滞在では、この特典はそもそも対象にならない点だけ押さえておいてください。
適用外・無効になる4つのケース——併用説の検証も含めて
規約には「適用されない」状況が明確に書かれています。特に外部で誤解が多いのが無料宿泊特典との併用です。
適用外になる4つのケース(会員規約・2026-09-28確認):
- 無料宿泊特典(FNA)との混在——規約は「4泊分で5泊滞在特典は、無料宿泊特典またはキャッシュ+ポイントアワードを使用したアワード交換による滞在には適用されません」と明記。FNA側の規約にも同様の対象外条項があります
- キャッシュ+ポイントアワード——ポイントのみのアワード交換が対象。現金を混ぜた予約には乗らない(現金分はポイント獲得も不可)
- 複数の予約に分けた連泊——1つの予約確認番号が条件。ホテルをまたぐ滞在も当然対象外
- チェックイン後の適用・短縮時の払い戻し——チェックイン後に適用することはできず、使用されなかった部分のポイント払い戻しやクレジットもない
併用についてひとつ補足します。個人メディアには「1泊を無料宿泊券で、残り4泊をポイントで同一予約内に組めば5泊目無料が適用されることがある」という説明がありますが、現行の規約は適用されないと明記しており、本記事の確認ではその裏付けを取れませんでした(2026年9月28日確認)。システム挙動がどうであれ、規約上の保護がない予約の仕方を避け、ポイントのみの5連泊にするのが確実です。FNAは単体の1泊に使う特典と割り切るのが安全です。
また、プラチナエリートがSNU(ナイトリーアップグレードアワード)でスイートを狙う場合の注意も規約にあります。無料宿泊日を含む全宿泊日に対してSNUを適用する必要があり、5泊の滞在なら5泊分のSNUが揃ったときだけリクエストできます。プラチナの特典全体の位置づけはマリオット特典ガイドのプラチナのセクションを参照してください。
FNAとの対照表——「2つの無料宿泊」を切り分ける
検索で「マリオット 無料宿泊」と調べると、ポイント予約の5泊目無料と、カードで貰える無料宿泊特典(FNA: 無料宿泊特典サーティフィケート)が混同されやすい。検索結果にはカード特典の広告や規約が並び、どちらの「無料宿泊」なのか分かりにくくなっています。2つは名前が似ていて仕組みが別物です。
| 項目 | 4泊分で5泊滞在特典(会員特典) | 無料宿泊特典(FNA・カード付与) |
|---|---|---|
| 何が無料になるか | ポイント予約5連泊のうち最も安い1夜(ポイント請求なし) | 1泊分の宿泊(スタンダードルーム) |
| 取得の前提 | 会員でポイントを用意(常設の割引ルール・回数上限の記載なし) | 対象カードの条件達成・継続で付与 |
| 有効期限 | なし(予約時の割引として働く) | 発行日から1年 |
| その他の制限 | 未使用部分の払い戻しなし・チェックイン後の適用不可 | 最大25,000ポイントで額面価値を上乗せ可。譲渡・ポイント変換は不可 |
FNAの規約(2026年9月27日確認)には、有効期限1年、現金との合算不可、譲渡不可、25,000ポイントでの額面上乗せ、対象除外ブランド(ホーム&ヴィラ・バイ・マリオットボンヴォイ等)に加えて、「4泊分で5泊滞在特典は対象外」という条項まで明記されています。つまり2つの特典は規約上も互いに別物として設計されており、ヒルトンの5泊目無料とカードの無料宿泊券の関係(ヒルトン 5泊目無料の整理)と同じ構図です。「無料宿泊」という言葉で調べたときは、まずどちらの特典の話かを確認する癖をつけると、予約の設計ミスが減ります。
診断とまとめ——3問チェックで適用を確認する
自分の予定が4泊分で5泊滞在特典の対象になるかを、3つの質問で確認します。
| チェック | 確認すること |
|---|---|
| ① 1予約か | 5連泊すべてが1つの予約確認番号に含まれているか(分割予約は対象外) |
| ② ポイントのみか | スタンダードまたはPointSaversアワードの予約か(FNA・キャッシュ+ポイントは対象外) |
| ③ 無料の夜を確認したか | 予約詳細で最安レートの夜がポイント0になっているか |
まとめです。条件は「1予約・ポイントのみ・5連泊」、無料になるのは最安の夜。規約に利用回数の上限に関する記載はありません。FNAやキャッシュ+ポイントとの組み合わせ、分割予約、チェックイン後の適用は規約上できません。お得さの実感は1.25倍という数字より、安い日を含む5連泊を1予約でまとめたときに生まれるのが実態です。日程に融通が利くならPointSaversの日程を探し、その上で5泊に延ばすのが、この特典の最も自然な効かせ方です。なお、クレジットカードの獲得戦略は金融商品の判断を伴うため本メディアでは扱いません。ステータスを短期間で手に入れたい人の入口はステータスマッチ一覧にまとめてあります。